”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ エアブラシ塗装のマスキング編、まずは隠すの回
初心者がエアブラシ塗装でどうしても避けて通れない悩み事が、塗分けについてだと思うのです。ハンドピースから霧状に吹き付けるという性質上、何かで隠さない限り塗分けをコントロールできません。・・ということで必要な技術が、マスキングによる塗分けです。そこで今回は、”エアブラシ初心者が試すマスキング術、マスキングテープを使って、より気楽にエアブラシ塗装を楽しもう”と題して、マスキングの基本をご紹介します。

そもそも、マスキングテープについておさらいします。
文字通り、仮面や隠すといった意味が含まれており、同一パーツ内を塗分ける際に貼り付けて覆い隠し、境目をはっきりとさせての塗分けを可能にしています。そして特徴としてあげられることとして、セロハンテープやガムテープと違い、
- 粘着質ではないので下地に影響を与えることなく貼り剥がしが可能な対パーツ保護性能
- 手でも切り取り可能な事や、丸い形状でも貼り付け対応可能な扱いやすさ
- でも、しっかり貼ればエッジに対する密着性が高いので、塗料が侵入しにくい境界性能(造語です)
を備えた優れたツールなのです。
ただし欠点もあり、
- そもそもセロハンテープなどより高コスト(優に倍以上)
- パーツ表面に少量でも油分やごみがあると貼り付けにくい繊細さ(指紋やほこりなど)
など、想像に容易いメリット、デメリットなどの特徴を有しています。
マスキングテープの使用用途について
では、どのようにテープを貼り付けていたのか、いくつかの例を見てみます。
オーソドックスな使用方法について

こちらの画像は、標準的なマスキングテープの使用方法だと思います。完全な塗り分けのためのマスキングですね。

あらかじめ下地を塗っているパーツに対して、塗分けするためにマスキングします。スジ彫りなどを目安にマスキングするのですが、境目の貼り方が重要になります。コツは、逆に無理に押し付けて貼らないことだと思います。自分は、どうしても塗料の入り込む隙間をなくしたい場合は、先がローラー上の物を転がして、マスキングテープを慣らしています。

このマスキング作業というのは、結局は隠せばよいと理解しています。ですのでそういう意味では絶対にテープがパーツに密着していないとだめかというと・・・・。実はそうでもなく、表面だけ覆ってエアブラシ吹き付け角度だけ気を付ければよいのです。

塗分け箇所は隙間だらけだったのですが・・・・。エアブラシの吹き付け角度を工夫すると、きっちり塗り分けられます。
パーツの内部ディティールに塗料が侵入しないために・・・
蓋のようなマスキング

先ほど、エアブラシの角度といったお話が出ましたが・・。エアブラシの特性を考えることも必要です。つまり、霧状に吹き付ける特性である以上、形状によっては塗料が付着しない形状もあるのです。例えばこのように奥まった箇所などは、きっちりとした隠ぺい作業でなくとも、ハンドピースの当て方で塗料の付着をコントロール可能です。ですので、そこまで神経質にマスキングしなくても問題ないのです。

このように、光が当たる箇所と当たらない箇所では、ぐっと差が出来ます。

こちらは、きっちりと隠して塗分けたい場合です。ですが、テープ面を必ず貼っているわけではなく、隠したいところにテープが貼り付けていればOKという感覚で貼っていきます。自分の方法は、あまりカットしたりしないのが特徴です。果たして、うまくいくかなと不安ではありますが・・。

結局はこのような感じで塗分けることが出来ました。要するに、テープが当たっている箇所は塗料が付着ししないので、後はエアブラシの方向で調整するのです。
影を利用したマスキング

また、このパーツのこの部分は実際には下方向に向きます。そこであえて内部を暗く見せるために、内部は暗いままにしたいと思います。ですが、端に関しては外装色が塗られていたほうが雰囲気が出ると思うのです。そのようなアバウトな雰囲気を出してみたいと思います。ちなみに、きっちりとしたマスキングはせずに進めます。

ところで、エアブラシの吹付の性質は、真ん中が一番多く塗料が排出されることです。そこで、きちんと真正面から当てないときっちり塗りつぶせない事を利用します。図のような感じで、”トンネル構造に対して真正面からハンドピースを当てる事だけを避ける”、これだけを意識しながら塗装していきます。常に斜めです。

そうするとどうでしょう・・・、うまい具合にパーツ端部分だけ白くなった状態に仕上がりました。実は、ちょいちょい内部に白色が吹き付けられているのですが、不思議と見えないもんですし、不思議と現実っぽい雰囲気が出るような気がします。(車のタイヤハウスの雰囲気や、ひと昔前のボンネット内部、ドア内部などの防腐剤の雰囲気)
逆にパーツの内部を塗るために、表面を保護する

こちらはバルキリーの本体です。実は間違って、先に本体を白くしてしまったので、逆に白を保護するためのマスキングとなります。

ダクト内部を暗い色で塗装したいため、ダクト形状に沿ってマスキングしていきます。基本的には、勿体ない事なのですが長めにカットして使用していきます。ちなみに短い辺ほど長めにカットしたマスキングテープを使用したほうが、貼り付け時の細かいコントロールをしながら貼り付けることができます。一点を先に貼り付けて、もう一点で方向を調整するようなイメージで貼り付けます。

このような感じでだいぶ余りますが・・・・、

裏に隠してしまいます。実は、隠さなくても良い場合もあるのですが、この状況はハンドピースを近づける傾向があるので、あえてしっかりと覆っています。

形状とは関係ない箇所については、太めのテープや、大胆に紙などで隠すことをお勧めします。

奥を塗りたいため、比較的しっかりとテープを貼り付けてます。

マスキングテープを剥がした様子です。うんうん、そこそこきっちり塗分けられましたね。
少しだけ上級編、状況によっては、埋めるだけの場合もある

穴ぼこ形状の場合、実は隙間なく貼るのは至難の業です。ですが、要するにハンドピースの角度との兼ね合いが重要なのです。ある程度隠れていれば問題ないのです。また、配色も大きく関係してくると思います。
この場合、穴ぼこの側面に隙間なく貼り付けるわけではなく、ふわっと埋めるように配置していきます。

結局、剥がして確認したところ、奥まった箇所が暗くなっているので、目的は達せられたと思います。

こちらのパーツも同様。

少し大げさな図ですが、結局このような感じで塗分け部分には当たりにくいのです。真上から当てると別のお話になるのですが・・・・。

マスキング作業に時間がかかりませんし、状況によっては有効な手段だと思っています。
コストを抑える工夫について
ところで冒頭にて、マスキングテープはコストが高いと言っていたのですが、そこで考えるべきことはコストを削減することですよね・・・。ということで、要するに隠せばよいという観点からご提案してみたいと思います。結論としては、ティッシュを使う方法です。
ひと昔前までは、新聞紙や新聞広告なんて言われてたみたいですが・・・・。そうなんです、新聞を契約してない家庭が多くなりましたよね・・。実は、私の家も取っておらず、そこで考えたのがティッシュなのです。キッチンペーパーなども考慮に入れたのですが、それではマスキングテープの粘着力では対応が難しく、薄くて軽いティッシュをお勧めする次第です。

今までは、こんな風にぐるぐる巻いていたのですが・・・・。

この場合は、ティッシュを固めて詰め込んだだけで対応できました。

また、隠したい面積が多い場合、このようにティッシュで包んでおいて端だけをマスキングテープで境目を付けることにより、時間的にも短縮できました。

大きく分類すると、細かい箇所はマスキングテープ、おおざっぱな箇所はティッシュという方法が成り立つようです。

ちなみにこの方法、ティッシュが便利だから成り立つのではなく、マスキングテープの性能が絶妙だから成り立つのです。マスキングテープがありきの方法であることは明記しておきます。間違いなくセロハンテープでは代用不可なのです。
まとめ
結局は、テープを貼って隠すというのがマスキングです。今回は貼り付けるだけの場合をご紹介したのですが、形状に沿ってマスキングテープをカットする方法もあり、そちらはまた別の機会に・・・。
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