”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ エアブラシ塗装編、塗りムラの無い基本的なエアブラシ塗装の方法と塗料の希釈について(綺麗なベタ塗り)
ガンプラ塗装は、モビルスーツと言う工業製品の塗装であり、現代で言うところ自動車やロードバイクの塗装なのかもしれません。ショールームでその塗装の美しさに見とれた事は無いですか?今回は、トリガーアクションのエアブラシでガンプラパーツを綺麗に塗装する方法は?塗りムラの無い基本的なエアブラシ塗装と塗料の希釈についてです。ベタ塗りと言うと聞こえは悪いですけどね・・。

以前に黒立ち上げ塗装を取り上げましたが、それはある意味塗りムラを意図的に作る塗装方法だと思っています。この画像とは逆の塗り方になるかもしれません。
”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ エアブラシ塗装編、トリガーアクションでグラデ塗装、黒立ち上げ塗装の回
塗りムラのない均一塗装をするために知っておくべきエアブラシの特性と注意点
エアブラシから吹き出される塗料の分布について
まずは、エアブラシから吹き出される塗料が、どのように散布されているのかについてです。というのも、吹き出されるキリがすべて同じ濃度の塗料というわけではないように思います。その濃度分布や塗料の霧の精度にバラツキがあります。ただ、規則的な濃度分布だと感じているのでその特性を掴むことが重要です。
霧の美味しい箇所を使うためにはこの事を把握しておく必要があります。(濃度分布は厳密には違うと思うのですが・・。)

塗装面の形状によってエアブラシ(ハンドピース)の当て方が変わる

塗装は、吹き付ける塗料で厚みを加えて下地色を塗りつぶす作業だと思っています。ですので、このように均等に吹き付けることが塗りムラを避ける方法の基本となります。ですがパーツの形状は凹凸が組み合わさったものがほとんどであり、このように単純にはいかないのも事実です。

そもそもエアブラシは、風圧で塗料の粒子を吐き出す構造上、角や奥まった箇所には塗料が届きにくいのです。風が強い翌日の清掃時に、なぜか建物の際や側溝付近、段差付近などに落ち葉やごみが集まっていた・・・なんて経験はないですか?この事は風の巻き込みなどが影響しているのですが、要するに同じような風(吹き付け方)だけでは塗料の粒子が行き渡らないのです。そこで、ただ正面からハンドピースを当てるだけではなく、エアブラシの吹付特性を生かした吹き付け方が重要になります。角度を変えたり距離を変えたりといった事で対処することになります。(吹き付けの端を利用したりするのですが、多少塗料が無駄になるかもしれませんね。)
実は、ダブルアクションのハンドピースの場合は、強弱の選択肢も取り入れることが出来るのですが、これはまた別の機会にお話しできればと思います。
同じ個所に不必要に吹付けないように注意、一気に吹かずに徐々に塗り重ねる
またもう一つさらに重要な事は、何度も薄く塗り重ねて吹き付ける事です。

エアブラシの特性上、一度では塗料が行き渡らないので何度も塗り重ねることになります。そうすると吹き付けが当たりやすい面はどんどん新しい層が吹き付けられることになり、当たりにくい箇所とは格差が生まれやすくなります。だからこそそれらを防ぐために色々な角度から当てたり強弱をつけたりして均一な吹き付け(塗装面)になるように塗重ねていくのですが、そこで一気に厚い層が出来ない様に薄く塗り重ねることが重要なのです。エアブラシの特性上、塗料が付着しやすいパーツ形状と付着しにくい形状がある事は事実なので、この事を前提に考えながら進めていくことをお勧めします。
うすく塗る基本、塗料の希釈とエア圧について
さらに薄く塗るためにもう一つ押さえておきたいポイント、塗料の希釈割合とエア圧です。私個人の場合ですが塗料希釈は比較的薄め、エア圧は強すぎず弱すぎずです。エア圧は塗料によって変えたほうが良いのかもしれませんが、私は最終的には塗料の濃さに合わせてニードルで調整してます。

自分の希釈割合は、1:2=(10CCの原液に20CCのうすめ液を足した30CC)が基本ですが、塗料によっては微妙に薄めたり濃くしたりしています。この状態はもしニードルを大きく開けて対象に近づけて勢いよく吹きつけたとしたら、塗料が垂れる程度のシャバシャバ感です。

エア圧は、1bar=0.1Mpa ~ 1.5bar=0.15Mbaぐらいだと思います。
ちなみに、ハンドピースのニードルはかなり絞った状態です。(ほんの少し開けている状態で、一番搾ったゼロ状態を基準にして、1/5回転から1回転までの間で決めてます。)この状態で何度も薄く重ねていくことになります。
エアブラシで均一塗装する
さらに大事なのが、1個のパーツに塗料を吹き付ける順番
まずは、白い塗料で・・。
まずはパーツ端に塗料を吹き付ける

このパーツはガンプラでおなじみの太もも部分のパーツです。ポイントはパーツの端辺箇所で、いわゆるパーツの厚みに沿って吹き付けていくことになります。

要するに、このような箇所が一番塗料が付着しにくいから先に吹き付けていきます。
次に、エッジや窪みディティールに対して塗料を吹き付ける(凹凸形状への塗料の先吹き)

次に、パーツの奥まった形状や、段差、くぼみなどに沿って吹き付けていきます。場合によってはモールド付近にも吹き付けておきます。
縦横均等に塗料を吹き付ける

次は、ハンドピースを少し離して、全体を格子状に塗料を吹き付けていきます。
仕上げは、近めの距離でゆっくりと吹き付けて終了

そして最後は、近めの距離で濃い粒子をゆっくり吹き付けていきます。このGXクールホワイトは、白の割には隠ぺい力が高いので、この段階でほぼイメージ通りの白に塗りつぶせました。さらにハンドピースを離して吹き付けておくと、塗料がなじむと思います。
下地が濃い場合の塗装や、隠ぺい力の弱い塗料の場合は、一気に吹き付けようとはせずに何度も薄く重ねて吹き付けていく

赤色って結構難しいのです・・。ガイアノーツのブライトレッドを例にします。
1回目

肩のパーツです。下地が黒という事もあり、何度も塗り重ねていきます。

まずは一度目、前項のパーツ吹付順番で一通り一巡した状態です。まだまだ下地が隠しきれていません。全体的に黒いままです。注意すべきは、ここで連続して何度も吹き付けず、しばらく他のパーツを吹き付けるなどして時間を置くことです。表面の水分がサッと乾くのを待って次の2回目に移行します。
2回目

2回目も1回目同様にパーツの端から吹付手順に沿って一通り吹付を実行します。少し塗りムラが出てますが、気にしません。所々本来の色が出てきた感じと理解します。
3回目

どんどん塗り重ねていきます。均一な色になってきました。
4回目

4回目となると、ブライトレッド本来の発色が表現出来ています。
5回目


念のため、5回目を遠目の強めで吹き付けて終了とします。右の希釈当初と比べても遜色のない発色です。これで終了です。下地が黒いこともあって、重厚な感じが表現されています。
他のパーツも見ていきます
軽く全体を吹き付けて、塗料が当たりにくい箇所を把握する
他のパーツでの吹き付け状況も見ていきます。

パーツ表面に対して、塗料が当たりにくい箇所が想像つかないときは、一度サッと吹き付けて確認してみます。

こちらのパーツも同様一度塗料を吹き付けてみると、暗い箇所が当たりにくい箇所だと確認できます。これを基に細かく調整しながら吹いていきます。

奥まった箇所のスジ彫りまでは中々届きにくいのですが、後でスンに入れするので、良しとしておきます。

よくあるのがシールドの裏です。MGだと細かいモールドがびっしり詰まっているので、一度の吹付ではベタ塗り出来ない場合がほとんどです。

吹き付け方は人ぞれぞれですので、多少の癖が出ると思うのですが、概ねくぼんだ個所や突起の際などは暗くなりがちです。

最終的には均一な塗装となるように角度や距離などで調整しながら吹き付けていきます。
まとめ

ということで、トリガーアクションのエアブラシで均一塗装(ベタ塗り塗装)して完成した様子です。使用したハンドピースはこちらです。

黒いサーフェイサーの効果もあり、重い雰囲気の仕上がりになっています。この塗装方法だと単調に見える傾向があるのですが、逆にスミ入れや細かい塗分け、デカールなどが際立つ仕上がりとなります。
”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ スミ入れ編、滲まないスミ入れと滲むスミ入れを使い分ける回
”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ エナメル塗料で塗装編、筆塗やエングレーピング塗装の回
”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ デカール貼り付け編、水転写デカールを貼るの回

何より、塗料本来の発色の良さが際立つ仕上がりとなるので、塗料選びや下地作りをおろそかにするとおもちゃ的な雰囲気も出てきてしまうので注意が必要です。まずはサーフェイサーを吹くことをお勧めしたいです。
”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ サーフェイサー編
関連記事
”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ記事
まずはやってみる”プラモ技術シリーズ 合わせ目消し編、初歩的な合わせ目消しの回①
”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ 合わせ目消し編、後ハメ加工の回①
”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ ディティール追加編、段落ちモールドを作る回
”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ ディティール追加編、スジ彫りを作るの回①
”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ サーフェイサー編
”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ エアブラシ塗装のマスキング編、まずは隠すの回
”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ エアブラシ塗装編、塗りムラの無い基本的なエアブラシ塗装の方法と塗料の希釈について(綺麗なベタ塗り)
https://negooe-myan.com/airbrush-for-uniform-painting/”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ エアブラシ塗装編、トリガーアクションでグラデ塗装、黒立ち上げ塗装の回
”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ メタリック、蛍光塗装編、下地とハイライトでコントロールの回
”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ スミ入れ編、滲まないスミ入れと滲むスミ入れを使い分ける回
”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ エナメル塗料で塗装編、筆塗やエングレーピング塗装の回
”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ デカール貼り付け編、水転写デカールを貼るの回
”まずはやってみる”プラモ技術シリーズ 番外編、ガンプラを撮影するのはどのカメラの回
参考記事
MGEX ストライクフリーダムガンダム 6/6
MG ガンダムVer3.0 3/3












